作成日:2020年3月29日
2019年10月に発売されたソニーのGレンズ、SEL70350G。
APS-C専用レンズではありますが、焦点距離が35mm換算で105-525mmという、超望遠領域を撮影できる点に魅力を感じ、本体価格10万円以下、重さも約625gと超望遠レンズにしては軽く、使い込める可能性を感じた為、APS-C機は持っていないにも関わらず、フルサイズ機のSONY α7Ⅲに装着して、どれほどまでに撮れるかを試してみました。
繰り返しになりますが、SEL70350GはAPS-C専用レンズです。
ですが、Eマウント設計の為、ご覧の通りα7シリーズに装着して撮影することは可能です。

では、フルサイズ機にAPS-C専用レンズを装着して撮影したらどうなるか。
α7シリーズのフルサイズ機には「APS-Cクロップ」という機能があります。
この「APS-Cクロップ」機能は、フルサイズ対応レンズ装着時に、焦点距離を稼ぐ目的で使うこともありますが、今回は装着するレンズ自体がAPS-C専用なので、レンズを装着すると自動的にAPS-Cクロップモードに切り替わります。
カメラ側の設定で[APS-C/Super 35mm]の設定をAUTOにしておけば、装着するレンズがフルサイズなのかAPS-Cなのかを読み取り、APS-Cレンズなら自動的にクロップしてくれます。
この時、注意しなければいけない点が、画素数が落ちるということ。
α7R IVにSEL70350Gを装着したレビューはネット上でチラホラ見られますが、α7R IVの場合はフルサイズレンズ装着時の有効画素数約6100画素を誇るので、APS-Cクロップしても約2600万画素もあります。
α7R IVなんてハイスペックなカメラは持ってない私のようなα7Ⅲの場合、フルサイズレンズ装着時の有効画素数約2420万画素に対し、APS-Cクロップすると約1030万画素になってしまいます。
さて、前置きが長くなりましたが、SONY α7ⅢにSEL70350Gレンズを装着し撮影した、APS-Cクロップ約1030万画素の写真がこちら。

焦点距離:525mm(35mm換算) 絞り値:f/6.3 シャッタースピード:1/125秒 露出補正:±0 ISO感度:125 フラッシュなし 三脚使用なし

焦点距離:525mm(35mm換算) 絞り値:f/6.3 シャッタースピード:1/320秒 露出補正:±0 ISO感度:100 フラッシュなし 三脚使用なし
さすがGレンズなだけあって、オートフォーカスも早く、ピントの合い具合、背景のボケ具合、ともになかなか優秀です。
SEL70350Gは望遠領域に従って、開放F値が6.3まであがってしまうのですが、525mm(35mm換算)撮影時、F6.3で撮っても日中の光がある時間帯での撮影ならば、問題も無さそうです。むしろこの軽量コンパクトレンズで525mmまで撮影できるのが楽しい。望遠撮影が楽しくなる、手軽に持ち出したくなるレンズです。
▼このレビュー/作例で使用したカメラ
▼このレビュー/作例で使用したレンズ